将来の自分を生き生きと思い描こう!

Self-image determines your life.

 人は、目標に向かって成長する。目標があるから、やりたいこと・やるべきことがはっきりわかる。目標は、モチベーションを生み出すことができる。
 では、目標とは、なんだろうか?
 抽象化して言えば、目標とは、「このようでありたい自分」「このようでありたい世界」ということだろう。だから、「わたしは、こうありたい」「わたしの世界は、こうありたい」と思うことは、すべて自分の目標になる。学業であっても、スポーツであっても、芸術であっても、受験であっても、仕事であっても、君が本気で望むことは、すべて目標になる。
 病んでいる人を救っている自分。困っている人に助言している自分。英語で世界中の人と交流している自分。スポーツの世界で抜群の能力を発揮している自分。米国に留学して経営学を学んでいる自分。志望校に合格している自分。定期テストで満点を取っている自分。お手伝いをしてお母さんに喜ばれている自分。…
 遠い未来から、近い将来まで、目標はいくつあってもかまわないし、どんな自分でもかまわない。なぜなら、現状に制限されることなく、君が信じるかぎり、どんな目標も達成可能だからである。
 さて、目標達成のためには、肯定的な自己イメージをつくることが必要だ。なぜなら、自己イメージを実現するように人は自分を仕上げていくからである。
 たとえば、A「学習が得意な自分」とB「学習が苦手な自分」がいると仮定する。
 君は、AとBをそれぞれ生き生きとイメージしてみる。Aであれば、余裕の笑顔で問題を解いている自分の姿を、鉛筆の音やうれしい気持ちなどを含めて思い描く。Bであれば、ゆがんだ顔で真っ白な答案用紙の前で固まっている自分の姿を、苦しみや冷や汗などを含めて思い描く。(AとBを同時にイメージすることはできない)
 Aをしっかり思い浮かべた後、ためしに「わたしはAではない」と言葉で否定してみよう。否定してみても、君の頭に残るイメージは、「学習が得意な自分」のままだろう。
 Bをしっかり思い浮かべた後、こんどは「わたしはBではない」と言葉で否定してみよう。否定してみても、頭に残るのは「学習が苦手な自分」のイメージで、学習が得意な自分は浮かんでこない。
 これが、イメージの力で、イメージは、言葉よりもはるかに強い。だから、「学習が得意な自分」をイメージしてから、それを打ち消すために「学習が得意な自分ではない」と言葉で否定しても、君の中のイメージは「学習が得意な自分」のままである。
 少しややこしくなったけれど、これは重要なことだ。
 一流のスポーツ選手は、必ず最高の選手である自分をしっかりイメージする。失敗や失策をしている自分ではなく、成功やファインプレーをしている自分を自己イメージとして持っている。だからこそ、一流のスポーツ選手になっているのだ。
 同じように、君が「学習が得意な自分」をしっかり思い描いているなら、否定的な意見など、跳ね返してしまうことができる。そして、自己イメージを実現するために、君は、知らず知らずのうちに学習に取り組んでしまう。
 未来の自分を意識して、ぜひ肯定的な自己イメージを思い描いてほしい。

学院長 筒井保明