プログラミング的思考ってなんだ!?

 学習指導要領「小学校プログラミング教育の手引」には、つちかわれる能力として「プログラミング的思考」という言葉が使われています。
 論理的思考や問題解決能力という言葉も使われているのですが、中心になる言葉は「プログラミング的思考」です。
 手引きによれば、プログラミング的思考とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」であるそうです。
 なんだか、わかりにくいですね。
 まず「自分が意図する一連の活動」ってなんでしょうか?
 いちばん身近な言葉でいえば、「計画」です。
 「カレーを作る」「マンガを描く」「友だちと遊ぶ」…
 みなさんがやりたいと思い描いたことは、すべて計画(自分が意図する一連の活動)です。
 上の例を一言でいうと、「カレー」「マンガ」「遊び」になりますね。みなさんは、カレーやマンガや遊びのイメージを思い浮かべることができますか?
 じつは、プログラミングにとって、最初に必要なのは、「イメージ」です。
 たとえば、「カレー」というイメージがあって、はじめて「カレーをつくること」ができます。コンピューターの画面上のある人物にカレーをつくらせるとしたら、みなさんはどのような命令を与えますか?
 鍋に水を入れよ。コンロに鍋を置け。コンロに火をつけて、沸騰するのを待て。そのあいだに、肉を切って、玉ねぎを切って、ニンジンを切っておけ。(カレーができあがるまで、コマンドは続きます)
 これが「どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか」ということです。
 スクラッチの開発者であるミッチェル・レズニック博士は、プログラミング学習を「創造学習Creative Learning」と呼びます。そして、その最初にくるのが「イメージを思い描けImagine」です。
 イメージを思い描くと、それを実現するために「計画」が生まれます。
 学校英語ですと、計画は「プランPlan」かもしれませんね。
 プログラミングでは、「プロジェクトProject」といいます。プロジェクトという言葉は、計画や意図などの意味をふくんでいます。つまり、プロジェクトという概念のなかに、計画も意図も入っています。
 「自分が意図する一連の活動」がプロジェクトであり、プロジェクトを実現するための作業がプログラミングです。
 プログラミング的思考とは、「自分のプロジェクトを実現するための考える力」といっていいでしょう。

学院長 筒井 保明

小学生のうちから大学入試に向けてプログラミングを学習しよう

 2025年度(令和7年度)入試【※新中学3年生が大学入試として受ける入試】から大学入学共通テスト(旧センター試験)で「情報」が科目として出題されます。
 新学習指導要領では、2科目(「情報Ⅰ」、「情報Ⅱ」)が設定され、これらのうち「情報Ⅰ」が必履修科目となります。また、「未来投資戦略 2018―「Society5.0」「データ駆動型社会」への変革―」では、「義務教育終了段階での高い理数能力を、文系・理系を問わず、大学入学以降も伸ばしていけるよう、大学入学共通テストにおいて、国語、数学、英語のような基礎的な科目として必履修科目「情報Ⅰ」(コンピュータの仕組み、プログラミング等)を追加する」とされています。このため,必履修科目「情報Ⅰ」の内容を『情報』として出題するとしています。プログラミングや情報セキュリティーなどを学ぶなど実際の社会の中で対応できる力を身につけることが求められているのです。
 先日、「情報」のサンプル問題が発表されました。問題をみると情報技術の仕組みと利点などを問う内容になっていて、大きく3つのテーマで構成されていました。
 この中で、設問2では、選挙権年齢の引き下げで高校生にとっても身近になった選挙を題材に、比例代表選挙の得票から政党ごとの当選者数を求める配列を示して適切な回答を選択させるといったプログラミングの力を問う問題が示されています。
 難易度は極めて難しいわけではなく、ごく標準的な問題が出ています。ただし、自分でプログラミングを書いたり、多くのデータを統計処理ソフトウェアで処理したりして仕組みを理解していることが必要です。自分で論理的に考えて、問題に取り組む能力が問われているのが見られました。
 QUREOを学び、いろいろな考え方を今のうちから身につけて、問題解決能力を養うことで、このような問題でも対応できるようになっていきます。

Scratchでアクションゲームを作ってみよう!④

敵キャラクターをつくろう
今回は敵となるキャラクター画面に表示させます。goboというスプライトを敵キャラクターとします。今回はプログラムではなく、敵キャラクターの作成です。
動かすキャラクターと反対側から表示させるので、すべてのコスチュームを左右反転させます。 をおしましょう。
また、ふみつけて倒すようにしたいと考えたときに「ふまれた」コスチュームを新たにつくる必要があります。1つのコスチュームを右クリックして、複製して、新たにコスチュームをつくりましょう。複製したコスチュームの上下の大きさを変えることでふまれたようになります。色を変えたり、表情を変えたりするのも面白いですね。