Day: March 6, 2020

個別スクール和光校【新中3 受験準備勉強会】のお知らせ

 新中学3年生のみなさんは、いよいよ受験勉強が始まります。新学期を迎える忙しい時期かとは思いますが、中1、2の学習内容を抑えておく必要があります。山手学院個別スクール和光校では、毎週土曜日に中1・2の学習が復習できるプリントを用意しています。毎週積み重ねられるように構成しています。ご参加のほどお待ちしております。 3月7日(土) 13:00〜17:00 3月14日(土) 13:00〜17:00 3月21日(土) 13:00〜17:00 ※基本と標準の2種類のプリントを用意しています。1人ひとりに合わせた内容の学習ができるようになっています。   個別スクール和光校の校舎案内へ戻る

そろばん通信|2020年4月号

珠算式暗算は脳の働きを高める!③  珠算式暗算の利点については、①②で書きました。  では、西洋の人たちは、どのように暗算をするのでしょうか?  西洋の人たちの暗算は、珠算式暗算にも応用できる部分もあり、数学的興味も尽きません。  アメリカで暗算といえば、知る人ぞ知るアーサー・ベンジャンミン博士(Arthur T. Benjamin, Ph.D.)です。『マス・マジック』という暗算の教材は、世界中で売れました。日本でも販売されましたので、保護者の方の中にも購入した方がいらっしゃるかもしれません。わたしもかつて購入した一人ですが、現在のベンジャミン博士の講義を視聴してみますと、ますます磨きがかかっています。その講義の内容をかいつまんでみましょう。  暗算は、英語でメンタル・マス(Mental Math)、メンタル・カルキュレーション(Mental calculation)といいます。  暗算の第一段階としては、左から右へ(left to right)で計算すること。たとえば、2300+45であれば、自然に左から右へ、2345と計算するように、「左から右へ」がすべての計算において「より自然で速い」というのがベンジャミン博士の主張です。  暗算は、単純化のプロセスであり、たとえば、432×3は、3×400=1200、3×30=90、3×2=6;1200+90+6=1296と、最も大きい数から最も小さい数へと計算します。  54×7であれば、暗算の場合、7×50(350)と概算して、7×4(28)を足します。350+28=378となります。  ベンジャミン博士は、暗算や数字のおもしろさを伝えるために、さまざまな数字のマジックを紹介しながら、暗算の練習をうながします。  九九の9の段では、9×2=18(1+8=9)、9×3=27(2+7=9)、9×4=36(3+6=9)、9×5=45(4+5=9)、9×6=54(5+4=9)、9×7=63(6+3=9)、9×8=72(7+2=9)、9×9=81(8+1=9)で、9の段の答えの数字を足すと、みな9になります。  11のかけ算も数字のマジックで、2桁の数字に11をかけるときには、かけられる数字のまんなかにその数字の合計がはさまります。  たとえば、23×11 → 2+3=5 答えは253。同様に、35×11 → 3+5=8 答えは385。  41×11は? 同じように考えれば、4+1=5ですから、451ですね。  ところで、48×11のように、4+8=12 足した数が二けたになった場合はどうしたらいいでしょうか?  4(12)8の場合は、(12)の1を繰り上げて、528とします。85×11なら、8(13)5ですから、935です。  では、3桁の数字に11をかける場合はどうでしょうか?  たとえば、314×11 → (3+1=4)(1+4=5)→ 314のまんなかの数字に置き換えて3(4)(5)4、答えは3454となります。425×11を同じようにやってみてください。暗算でできましたか? 4675ですね。  ベンジャミン博士は、アメリカ人ですので、00をハンドレッドhundredと読み、たとえば1100という数字は、イレブン・ハンドレッド、3300という数字はサーティ・スリー・ハンドレッドと表現します。わたしは、最初、とまどいました。  ともあれ、メンタル・マス(暗算)は、左から右へ(Left to Right)です。 学院長 筒井保明

学院長からのメッセージ 2020 March

挑戦と失敗 Trial and Error  プログラミング教育が世界中で始まっている。日本でも遅ればせながら始まるけれど、うまくいくだろうか。  プログラミング教育に必要なのは、まず生徒一人ひとりの想像であるから、あらかじめ用意された答えにたどり着くような教え方では、生徒たちの能力は育たない。プログラミングの学習は、基本として自立的な学習であり、トライアルとエラーをくりかえしながら、自分で会得していくものだ。  小学校の教科でいえば、図画工作のデジタル版であるといってもいい。  この大前提に立って、授業が行われるならば、プログラミング教育はうまくいくだろう。  プログラミングは、21世紀型スキルとして、生きていくために必要な教養であることはまちがいない。  文部科学省の「小学校プログラミング教育の手引き」の言葉を使えば、「論理的思考力」「創造性」「問題解決能力」「プログラミング的思考」を育成することがプログラミング教育のねらいであるけれど、もっと率直に、「プロジェクトprojects、情熱passion、共有peers、プレイplayを通して、創造力creativityを養うこと」というMIT(マサチューセッツ工科大学)でスクラッチ開発グループを率いるミッチェル・レズニック博士の表現のほうが、プログラミング教育にはぴったりくる。  プログラミング教育の要は、創造力なのだ。なぜなら、想像を実際に働く形にするのが創造力であり、プログラミングは創造の方法であるからだ。  レズニック博士は、論理的思考とはいわず、創造的思考(creative thinking)という。その創造的思考を培う子ども用のアプリケーションやハイテク玩具がほとんどなかったので、ビジュアルプログラミング(スクラッチ)を開発したのだ。  文部科学省がプログラミング教育に採用しているのも、このビジュアルプログラミングである。また、手引きを読んでいてほっとしたのは、「試行錯誤」という言葉をくりかえして使っていたことである。日本の学校教育に不足していたのが、この「試行錯誤」であり、「まちがえないこと」を重視して、「まちがえること」を大切にしてこなかったことが、わたしたちの創造力を減退させたのかもしれない。  人は、記憶の原理として、まちがいを手引き(インデックス)にして学習するのであるから、「試行錯誤」の経験は学習そのものである。プログラミング学習では、自分が想像したプロジェクトを実現するために、なんども試行錯誤をくりかえすだろう。そして、その試行錯誤の過程で、論理を組み立てること、問題を解決すること、予期した結果を出すことなど、プログラミング教育のねらいが達成されるのである。  ところで、レズニック博士のスクラッチ開発グループの名前は「ライフロング・キンダーガルテン」(生涯続く幼稚園)という。名前の由来は、「急変する社会を生きぬくあらゆる年代の人々にとって、創造的能力を広げるためには、幼稚園スタイルの学習が求められる」ということだ。  幼稚園の開祖は、ドイツの教育学者フリードリッヒ・フレーベル(1782-1852)。レズニック博士の使う「創造力」という言葉は、フレーベルの教育方法の要でもある。フレーベルは、教室方式(講義方式)でなく、環境に働きかける遊びや作業を重視した。  プログラミング教育は、教室方式ではむずかしいかもしれない。スタートは一人ひとりの想像であり、その想像を一人ひとりが試行錯誤しながらプログラムするからだ。  創造力(モノをつくる力)は、挑戦と失敗によって、養われる。「試行錯誤」を恐れてはいけない! ※図は、Lifelong Kindergarten by Mitchel Resnick (The MIT Press 2017)より。 学院長 筒井保明