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【QUREOプログラミング教室】出前授業を実施いたしました!

   新座市立東野小学校と川越市立新宿小学校にて、「プログラミング能力検定」対策の出前授業を実施し、山手学院の講師が担当致しました。  5年生・6年生の生徒の皆さんの前でQUREOを使いながら、2つの作品を作りました。小学校ではScratchを取り入れた授業も行われていたそうなので、生徒は説明を聞きながら、作品をスムーズに作り上げていました。  見知らぬ講師の前でも、「懸命に前向きに取り組む姿勢はすばらしい」生徒たちでした。  小学校の先生方の、生徒にプログラミング教育を普及させたいという思いがこのような機会をつくってくれたと思います。  今回、山手学院としても初めて、小学校にて授業を行わせていただくという機会をいただきました。また、他の小学校でも機会があれば参加をさせていただき、プログラミング教育の普及の一環として出前授業を行わせていただきたいと考えております。 山手ジュニア プログラミング教室はこちら

プログラミング通信 | 2022年1月号

実験を恐れるな!  みなさん、たのしくプログラミングに取り組んでいますか? 小学生は、失敗を恐れずに、ともかく、いろいろとやってみること!  試行錯誤(試しにやってみて、いろいろとまちがうこと)は、みなさんにとって、とても重要なことです。もし、試してみることも、まちがうこともしないで学んでいるとしたら、あとになって、すっかり忘れてしまうかもしれません。どんな学習でも、まちがうからこそ、記憶できるし、身につきます。  記憶の仕組みは、まちがいや失敗が起動(スイッチ)になっていて、まちがったり失敗したりすると、みなさんの脳は、おなじまちがいをくりかえさないために、「これは、しっかり覚える必要があるぞ」と働き始めます。まちがいも失敗もないのなら、脳は働かずに休んでしまいます。脳は、からだの中でもっとも酸素と血液を使用する部分ですが、知っていることは覚えようとしないし、新しい刺激を吸収せずに過去の記憶で置き換えて知っているつもりになるなど、予想以上にさぼる傾向があるようです。  ですから、試行錯誤でまちがえたり失敗したりして、「これはたいへんだ。しっかり覚えねば」と脳を目覚めさせる必要があります。まちがいや失敗が重要なことがわかるでしょう。  MITのレズニック博士の四つ目のアドバイスは、まさに、 4. 実験を恐れるな!  Don’t be afraid to experiment  「指導に従うことは役立つ。指導に従うなら、イケアの家具だって組み立てられるし、おいしい料理もつくれる。たぶん、学校でもうまくやれるだろう。でも、いつも指導に従っているだけなら、君は、創造的なことも、新しいこともできやしない。指導外のことに出くわしたとき、君は立ち往生するだろう。創造的に考える人になるなら、実験しなきゃだめだ。新しいことにトライして、型にはまった知恵は無視するんだ。なるほど、料理のレシピを勝手に修正したら、失敗した食事になるかもしれない。でも、創造的な新しい料理ができあがるチャンスもあるんだ」  スクラッチやプログラミングは、指導に従っているだけでは学習になりません。なぜなら、スクラッチやプログラミングは、「創造力を培うこと」が目標だからです。  スクラッチ開発チームの責任者であるレズニック博士の『人生の幼稚園』Lifelong Kindergarten(The MIT Press)は、本質的に教育の本です。いいアドバイスが続くのですが、なかなか新しいテーマに移れませんので、今回は、残りのアドバイスも挙げておきます。 5. いっしょにやれる友だちをみつけて、アイデアを分け合おう!  Find a friend to work with and share ideas 6. 君にアイデアをくれるなら、コピーもOKだ!  It’s OK to copy stuff (to give you an idea) 7. 君のアイデアをスケッチブックに記録しておこう!  Keep your ideas in a sketchbook 8. つくって、こわして、またつくる!  Build, take apart, […]

プログラミング通信 | 2021年12月号

ともかく、いろいろ試してみよう!  MITのレズニック博士の「プログラミングを学ぶ人たちへの10のヒント」の三つめは、 ③どうしたらいいのか、手がかりがないなら、ともかく、いろいろ試してみよう! (If you have no clue what to do, fiddle around.)  この三つ目のアドバイスは、プログラミングにかぎらず、発明や発見、研究や学問にとっても、とても重要です。どうしていいのか、わからないとき、いきなり誰かに尋ねるのではなく、自分でいろいろ試してみろ、ということです。  Fiddle around(about)という英語は、人に対して使う場合、いじめっ子が誰かをいじめている感じの言葉です。日本語では「もてあそぶ」に近いでしょう。  しかし、プログラミングの相手はコンピューターですから、「いじくりまわす」「いろいろ試してみる」となります。 ※「新しいプロジェクトをスタートするとき、不安を感じるだろう。一枚の白い紙を見つめているような感じだ。なにが書きたいのかもわからない。でも、心配するな。ゴールがなくても、プランがなくても、OKだ。いろいろやっているうちに、とてもいいアイデアが浮かんでくる。新しい方法で君のツールや材料を試してみる。ふつうの材料をふつうじゃない使い方をしてみる。ふつうじゃない材料をふつうに使ってみる。材料を使って、ばかげたような、気まぐれなようなことをやってみる。なにかが君の注意をとらえたとき、それをしっかりと見つめて、探求してみるんだ。好奇心を君のガイドにしよう。好奇心にしたがっていけば、君は、最後に、新しいゴールやプランにぶつかる。そして、新しい情熱を発見するだろう」  このレズニック博士のアドバイスは、優秀な研究者やエンジニアやプログラマーの多くが、必然的に経験することです。  研究者やエンジニアやプログラマーが、なぜ研究やプログラミングを続けられるのかというと、試行錯誤(trial and error)がおもしろいからです。いろいろ試してみるかぎり、失敗は必ずありますから、失敗でくじけているようなら、すぐれた研究者やエンジニアやプログラマーにはなれません。  発明王のトーマス・エジソンは、白熱電球を発明したとき、何千回と実験をくりかえしました。  白熱電球のなかには、高温になると光るフィラメントが入っています。(ご家庭にありましたら、ぜひ見てください)当初のフィラメントは炭化した紙であり、短時間で燃えてしまいました。  そこで、実用化のためにエジソンは、実験をくりかえします。  さまざまな素材を試す過程で、中国の竹に出会い、さらに世界中の竹を集めて、日本の京都の竹に出会いました。石清水八幡宮の竹でつくったフィラメントは、1,200時間、光り続け、白熱電球の実用化が実現します。その後、エジソンは、他のさまざまな素材でフィラメントをつくり、さらに実験を続けます。エジソンは、自分で納得できるまで、どこまでも実験(試行錯誤)を続ける人でした。  プログラミングにもおなじことがいえます。いちど、だれかがつくりあげたとしても、プログラミングにエンドはないでしょう。たとえば、マイクロソフトのOSは、MS-DOSから最新のWINDOWS 11まで、ずっと続いています。WINDOWSのOSだって、「ともかく、いろいろ試してみた結果」です。  ぜひ、みなさんも、いろいろ試してみてください。 山手学院 学院長 筒井 保明 ※Lifelong Kindergarten (Mitchel Resnick) The MIT Pressから引用・訳