2024/07/01 06:04配信
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2024年6月24日
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6/24 見守ることは励ますこと
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親が子どもに与える最も重要なことは、その
「存在」と「注目」である。親に「見守られ
ている」という事実が、子どもの「糧」なの
だ。糧とは、「精神・生活の活力の源泉。豊
かにし、また力づけるもの。(大辞泉)」で
ある。
「子は親の鏡」に違いないので、「親が子ど
もを心から勇気づけること」ができれば、子
どもは親が望むように成長するだろう。
励ますことencouragementとは、英語・フラ
ンス語の語源では、「心から勇気courageを
与えること」であり、漢字・日本語の語源で
は、「強い力を与えること」で、ほぼ同義で
ある。
したがって、励ますことによって、親の勇気
が子どもの勇気になる。
子どもがよちよち歩きのときを思い出してほ
しい。保護者の方は、危ういバランスを取り
ながら前進する子どもに対して、手を差し伸
べるのではなく、転ぶことを心配して、見守
っていたはずである。
自立しようとする子どもに手を差し伸べたの
では、成長の妨げになってしまう。よちよち
と歩き続ける子どもを見守って、転んだとき
も、歩ききったときも、子どもを励まして、
認めてあげただろう。親の基本とは、よちよ
ち歩きの子どもを見守ることなのだ。
この事実を発見したのがモンテッソーリ教育
のマリア・モンテッソーリで、「大人が、や
たらと助けの手を差し伸べることは、子ども
の学習の妨げである。親や教師は、子どもが
意欲するままに取り組むことを見守るべきで
ある」と主張した。
ワイワイと集まって騒ぐ子どもたちのうしろ
から、小さな子どもが、椅子を引っ張ってき
て、椅子の上に立ち上がり、子どもたちがな
にを騒いでいるのか、のぞき込もうとした。
好奇心が椅子を引っ張ってくるという自発的
な行動を促したのだ。小さな子どもの目が輝
いていた。
ところが、そのとき、小さな子どもがのぞき
込めるように、教師が後ろから小さな子ども
を抱え上げた。小さな子どもの目から、たち
まち輝きが消えた。なぜなら、自発的な行動
が奪われたからだ。
モンテッソーリは、この事例を挙げて、教師
のお節介が無用であることを警告した。
子どもは、だれかの手を借りずに、自分でや
りたいのだ。
子どもたちが能力や自信を身につけるまでの
助けやサポートは親の務めであるけれど、子
どもたちは自分自身で立つ必要がある。失敗
したとしても、親が見守ってくれていれば、
子どもたちは励まされ、ふたたび立ち上がる
ことができる。
「子どもを見守ること」が「子どもを励ます
こと」につながることを再認識したい。
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6月の教育アドバイス
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「毎日、あらゆる点で、わたしはより良くな
っている」と自分に言い聞かせよう。「あら
ゆる点で」を強調すると、心身どちらの必要
にも応えることができる。具体的であるより
も、全体的であるほうが、より効果的だ。
(心理学者エミール・クーエ1857-1926)
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ださい。
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