2024/09/17 05:55配信
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2024年9月17日
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9/17 知能は筋肉
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世の中には、人を機械のように固定して考え
る傾向の人たちがいて、人の能力やIQは生ま
れつき(遺伝)であるという。
これはまちがいであるのだが、いまでも、そ
ういった考えを耳にすることがある。
IQはIntelligence Quotientの略で、知能指
数。かつてIQは生まれつきで変化しないとい
う意見があったけれど、現在では、子どもは
いうまでもなく、大人になっても、トレーニ
ングによってIQを高めることは可能である。
子どもの知能に関して、心理学者ジャン・ピ
アジェはとことん研究した。
雑誌の記者に、
「知能とは何か?」
と問われたとき、ピアジェは、
「新しい状況に対する適応能力。何よりも、
理解と創造だ」
と答えている。
現在では、こういった知能を流動性知能とい
う。
雑誌の記者は続けて、
「社会の水準と知能は、関連するか?」
と問う。
「知能の発達は、個人が関心や好奇心などを
持つことが前提になる。社会環境が豊かで刺
激的であるなら、また、子どもが観念を掻き
立てられたり、問題提起をされたりする家庭
に育つなら、知能の発達は促進される。逆の
社会環境なら、知能の発達は停滞する」
「つまり、知能は筋肉みたいに、使うことに
よって完成に近づいていく・・・」
「もちろん。最小限の能力は必要だけれど、
そのとおり。各個人がどれほどの可能性や潜
在能力を持っているかは、わからない」
「知能は筋肉みたいなもの」とつぶやいた雑
誌の記者に対して、「もちろん」と即答する
ピアジェ先生の笑顔が浮かぶ。
知能の前提は、関心や好奇心を持つこと。
知能を育てるのは社会や家庭などの環境。
観念を掻き立てるのは知的刺激。
そして、問題提起は、新しい状況への適応能
力を培う。
人の知能は、生活する環境と知的な取り組み
によって大きく変わるのだ。
人は、機械ではない。
機械は、使えば使うほど、消耗し、機能も少
しずつ低下していく。
しかし、人は、脳も身体も機能も、適切に使
えば使うほど、発達していく。
知能は、筋肉のように鍛えるものである。
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9月の教育アドバイス
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遊びは子ども時代の仕事である。
Play is the work of childhood.
(心理学者ジャン・ピアジェ1896-1980)
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ださい。
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