2024/10/07 06:18配信
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2024年10月7日
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10/7 教師と相性が合わないとき
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先生が苦手なタイプで、どうしても好きにな
れない場合、どのように対応したらいいのだ
ろうか。
保護者は、基本的に子どもの側に立つべきで
あるが、このとき、子どもの感情にただ同調
するのではなく、その理由をできるだけ察し
てあげることが求められる。
たいてい、教師が子どもの感情を傷つけてい
ることが多いのだが、ひどいケースでは、子
どもにPTSDのような症状をもたらすこともあ
るので、子どものSOSに保護者は慎重に対応
する必要がある。
教師による体罰などの暴力は許すべきではな
いが、無意識にせよ、教師の態度や言葉が、
子どもの自尊心をひどく傷つけていることが
ある。
とくに、ネガティブな態度や言葉が身につい
てしまっている大人は、教師やコーチに限ら
ず、気づかぬうちに子どもに被害を与えるも
のだ。
もし子どもに「学校に行きたくない」という
ような状態が見られたら、子どもは、自分の
感情をコントロールできなくなっているだろ
う。
感情を司るのは脳の扁桃体で、強いショック
を受けると、感情を増幅させ、情報を司る脳
の海馬をストップさせてしまう。
したがって、理性的な判断ができなくなる。
さらに、ひどいショックや継続的なショック
を与えると、実際に海馬が損傷する、という
研究もある。PTSDは、感情のコントロールが
まったくできない状態だ。
先生が好きになれないのは、教師と子どもの
あいだの、感情の問題である。
かりに子どもに原因があり、先生の感情表現
が「キミなんか好きじゃない」であったとす
れば、子どもとしては、どうしようもない。
その先生の感情に同調してしまうと、子ども
はますます先生をきらいになる。お互い、感
情の悪循環に陥ってしまう。
解決策は、どちらかが自分の感情をコントロ
ールして、相手への接し方を変えることだ。
感情を司る脳の扁桃体をコントロールできる
のは、脳の前頭前野である。
前頭前野を働かせる、手っ取り早い方法は、
「読書」だ。
読書をしていると、気持ちが次第に落ち着い
てくる。思考力が感情を抑えるのだ。
また、読書できるようになると、他人の感情
を読み取る力もついてくるので、相手の態度
や言葉に対して、冷静に判断できるようにな
る。
感情が難しくなっているときには、子どもば
かりでなく、大人にも読書を強く勧めたい。
たとえば、「会社に行きたくないなあ」とい
う感情も、電車のなかで読書していると、次
第に落ち着いてくる。思考が働いて、冷静に
なる。
読書の習慣がついている大人や子どもは、相
手の態度や言葉に対して、自分を防御するこ
とができるようになる。
古代ギリシャの図書館の扉に「魂の癒しの場
所」とあり、読書が問題解決やリラックスや
救いや活力につながった。この効果を読書療
法(Bibliotherapy)という。
「先生がきらいだ」といっているときには、
ぜひ読書を勧めてください。
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10月の教育アドバイス
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本は、わたしたちの心の氷海を砕く斧だ。
A book must be an axe for the frozen sea
within us.
(フランツ・カフカ 1883-1924チェコの小説
家)
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ださい。
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