2024/11/22 06:18配信

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2024年11月22日

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11/22　受験生の慢性的なストレス（３）
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「とつぜん、怒り出すので、親として、どう
対処したらいいのか、迷ってしまいます」
慢性的なストレス状態にある子どもを励まそ
うとしたところ、どうやら、子どもが逆上し
てしまったようだ。
人は、怒りの表面ばかりを見てしまう。怒り
の裏側にある悲しみや恥ずかしさや恐れや自
己嫌悪に気づくことができない。
怒りは二番目の感情であり、怒りの下に一番
目の感情がある。傷ついたこと。あるいは、
傷つくことに対する恐れなどがある。

感情的になっている子どもは、自分の怒りの
理由をうまく説明できない。しかし、それで
も、なにを怒っているのか、自分の怒りを言
語化することが必要だ。
ポイントは、怒り自体ではなく、「なにが自
分を傷つけたのか」である。
現在の怒りの元は、過去の記憶だ。
たとえば、「勉強、勉強って、いつもうるさ
いんだよ。やる気がないときに、勉強しろっ
て、いわれても、ぼくはできない。勉強なん
か、ぼくは嫌いだ」といったとする。
彼の怒りは、勉強に対する嫌な記憶が元であ
る。いいかえれば、勉強に関する過去の記憶
が嫌なのであり、親の言葉が、過去の嫌な記
憶を引っ張ってしまったのだ。

現在の状況を変えて、「さあ、新しいことに
取り組んでみよう」という方向に彼の気持ち
が向かえば、彼は学習意欲を取り戻せるだろ
う。
嫌な過去は何の役にも立たない。未来に目を
向けることが現状を脱するきっかけになる。
じっさい、中学校で不登校であった男子生徒
が、行きたい高校に進んで、毎日、元気よく
登校している事実がある。彼に聞いたら、
「いまは、将来のことを考えて、楽しく勉強
しています。目的があると、学校や学習は楽
しいです」と話してくれた。
落ち込んでしまった子どもは、暗い過去にと
らわれて、明るい未来を見ていない。
明るい未来を子どもたちに見せるのが、大人
や指導者の責任であろう。

子どもが怒りでいっぱいになっているときに
は、かならずタイムアウト（小休止）を取る
こと。怒りが収まる時間を置くことで、冷静
な思考を選べるようになる。
急激な怒りは、「緊急状態」なのだ。
タイムアウトを取ることによって、「非緊急
状態」であることがわかれば、子どもは冷静
になれる。
そうして、自分の怒りの理由をだんだんと説
明できるようになれば、解決策が見えてくる
だろう。
生活習慣、睡眠や栄養などに問題がある場合
は、それを解決することが先決であるが、急
激な怒りの沈静にはタイムアウトが不可欠で
ある。

※参考資料『The Post-Traumatic Stress
Disorder Sourcebook』(Glenn R. Schiralde,
Ph.D.）Lowell House

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11月の教育アドバイス
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現実の世界には限界がある。想像の世界には
際限がない。
The world of reality has its limits; the
world of imagination is boundless.
（ジャン＝ジャック・ルソー 1712-1778 フラ
ンスの哲学者）

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