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HOTLINE山手かわら版 生成AIについて
HOTLINE
2025/12/18
HOTLINE山手かわら版 生成AIについて

近年、ChatGPTなどの生成AIの利用が広まっています。今回はこの生成AIについて取り上げます。

■生成AIのしくみ

生成AIとは、大量のデータを学習し、その中の規則性やパターンをもとに、新しい文章や画像などを作り出す人工知能です。人間のように「理解」しているわけではなく、次に来そうな情報を予測して出力するしくみになっています。

① 学習の段階
生成AIは、インターネット上の文章、書籍、画像など、非常に多くのデータを使って学習します。このとき、単語や文の並び、言葉同士の関係性、画像の形や色の特徴などを統計的に覚えていきます。例えば、文章生成AIの場合、「この言葉の次にはどんな言葉が来やすいか」ということを繰り返し学習します。

② 生成の段階
生成AIの中では、人間の脳の神経回路をまねた「ニューラルネットワーク」が使われており、利用者が質問や指示を入力すると、生成AIは学習した内容をもとに、最も自然で適切だと考えられる答えを計算し、文章や画像として出力します。このとき、生成AIは正解を検索しているのではなく、確率的にもっともらしい結果をつくり出しているにすぎません。

■生成AIの利点

■作業効率の向上
生成AIを使うと文章作成や要約、翻訳などを短時間で行うことができ、仕事や学習の時間を大幅に短縮できます。

■アイデアを出す際の助けになる
生成AIは多様な表現や視点を提示できるため、レポートや企画などを考える際のヒントとして役立ちます。自分一人では思いつかないような発想を、生成AIがつくり出したものから得られることもあります。

■人手不足の解消
問い合わせ対応や簡単な文章作成などを生成AIが行うことで、職場や社会全体の負担を軽減できます。

■生成AIの問題点

このように、生成AIは、文章や画像、音声などを自動でつくり出すことができ、私たちの生活や学習を大きく変える技術です。しかし、その一方でいくつかの問題点もあります。

■情報の正確性の問題
生成AIは事実と異なる内容を、あたかも正しいかのように示すことがあり、利用者がその誤った情報を信じてしまう危険があります。

■著作権や知的財産権の問題
生成AIは大量のデータを学習しているため、既存の文章や作品とよく似た表現を生み出してしまうことがあります。その結果、作者の権利が守られない可能性があり、社会的なルール作りが求められています。

■教育への影響
生成AIを使えば簡単にレポートや作文を作成できるため、自分で考えたり調べたりする力が身につきにくくなるおそれがあります。

■悪用の危険性
生成AIによって、有名人が実際にはしていない発言や行動をしているかのような画像や動画(ディープフェイク)が作られ、SNSで拡散されるという事例が発生しています。また、生成AIで作成した自然な文章や音声を使い、企業の上司や家族になりすまして金銭を要求する詐欺も実際に発生しています。

このように、生成AIは便利で大きな可能性を持つ反面、課題も抱えています。今後は、利用者一人一人が正しく使う意識を持ち、社会全体でルールなどを整えていくことが必要です。