
2025年4月13日から大阪・関西万博(正式名称:2025年日本国際博覧会)が開催されています。今回は万博について解説します。
万博について
万博は万国博覧会の略で、国際博覧会とも呼ばれます。世界各国が産業・技術・芸術・文化などを紹介する国際的な大博覧会です。その歴史は19世紀に始まり、各時代の技術革新や文化交流の場として重要な役割を果たしてきました。
万博のおもな歴史
・1851年(嘉永3年) イギリスのロンドンで史上初の万博が行われる
・1873年(明治6年) オーストリアのウィーンでの万博に日本が初めて参加する
・1889年(明治22年) フランスのパリ万博におけるモニュメントとして、エッフェル塔が建てられる
※モニュメント…特定の事件や人物を記念するための象徴となるもの。エッフェル塔については、フランス革命100周年を記念する目的があって建てられた。
・1933年(昭和8年) アメリカのシカゴでの万博で、初めて大会テーマが掲げられる
・1937年(昭和12年) フランスのパリで行われた万博で、芸術家のピカソ氏の作品「ゲルニカ」が展示される
「ゲルニカ」はドイツ空軍によりスペインのゲルニカが爆撃を受けたことを主題としている。

・1970年(昭和45年) 大阪府でアジア・日本初の万博が行われる
この万博のテーマ館のひとつとして、芸術家の岡本太郎氏により「太陽の塔」が建てられた。
この「太陽の塔」は現在も大阪府の万博記念公園に残っている。
・1971年(昭和46年) ハンガリーのブダペストで社会主義国初の万博が行われる
・1984年(昭和59年) アメリカのニューオーリンズでの万博で初めて公式マスコットが採用される
・2005年(平成17年) 愛知県で万博が行われる
・2021年(令和3年) アラブ首長国連邦のドバイで中東初の万博が行われる
これまでの万博で紹介された先進的な展示物や技術
万博では多くの画期的な技術・製品が初めて一般に公開されてきました。以下にこれまでの万博で紹介された先進的な展示物や技術の例を紹介します。

◆ 1851年 ロンドン万博
・蒸気機関車や織機など産業革命の機械群
◆ 1876年 フィラデルフィア万博(アメリカ建国100周年記念)
・グラハム・ベルが作成した電話機
・エジソンが作成したタイプライターや電気ランプ
◆ 1889年 パリ万博
・エッフェル塔
・原始的な動く歩道
◆ 1939年 ニューヨーク万博
・テレビ放送の実演
◆ 1970年 大阪万博
・携帯電話の原型
・実用的な動く歩道
・音声認識、電子案内などの自動化システム
◆ 2005年 愛知万博
・燃料電池車や電気自動車
・ロボット案内係
・再生可能エネルギーの活用
◆ 2010年 上海万博
・次世代都市模型(スマートシティ)
・3D映像技術とインタラクティブ展示
※インタラクティブ展示…展示を見る人が何らかの操作や選択を行うことで、展示が反応し、情報が提供される仕組みを持つ展示。
・超高速リニアモーターカー技術
◆ 2021〜2022年 ドバイ万博
・空飛ぶバイクやドローンタクシーのコンセプト
・空気中の水分を水に変換するシステム
次の万博はどこ?

現在開催されている大阪万博の次の万博は、2030年にサウジアラビアの首都リヤドで開催される予定です。どんな先進的技術が見られるか楽しみですね。