
こんにちは。先日、埼玉県教育委員会より令和9年度(現・中学2年生が受験する年)の公立高校入試について、大きな変更が発表されました。
それは、「マークシート方式」の導入です。
◆どんなふうに変わるの?
一昨日も連絡いたしましたが、発表によると次のような変更があります。
・9割程度がマークシート方式(選択問題中心)に
・記述問題は1割程度のみ
・国語の作文問題は廃止
・英語のリスニングは継続実施
つまり、「ほとんどの問題はマークを塗りつぶして答える形式」になるということです。
ただし、問われる学力の本質は変わりません。
「暗記だけでなんとかなる」と考えてしまうと、かえって危険です。これまで通り、「読み取る力」「考える力」「表現する力」は必要ですし、選択肢の中から正解を選ぶには、それまでの丁寧な学習が土台になります。大学入学共通テストはすべてマークシート方式ですが、「暗記した内容を選ぶだけ」では到底解けません。資料の読み取り、思考のプロセス、複数の情報を組み合わせて答える問題が出題されます。つまり、「考える力」と「読解力」「処理力」が問われる入試形式なのです。
◆では、今の中1・中2がやるべきことは?
この改革を受けて、私たちが今、心がけたいことは次の3つです。
① 通知表(内申)対策を怠らない
マークシート導入であっても、高校入試は調査書(内申点)との総合評価で決まります。定期テストでの得点や提出物の精度を高めることは変わらず重要です。
② ケアレスミスの対策・マーク慣れを意識する
マーク式は便利な反面、「1問ずれて全滅」なんてことも起こりえます。日頃から正確に読む・塗る・確認する習慣をつけていくことが大切です。塾の模試や教材も、今後はマーク対応が増えるはずです。
② 正しい情報に基づいて行動する
変更は2026年度入試(令和9年度)から。詳細は令和8年(2026年)5月発表予定とのこと。ネット上には不確かな情報も出回る可能性があります。信頼できる情報をもとに、冷静に備えることが合格への近道です。
いま慌てすぎる必要はありませんが、山手学院はこの変化にしっかり対応してまいります。お任せください。
◆今の学習が「未来の入試」に直結する
現在実施中の夏期講習では、こうした将来の入試改革を見据えた力を、ひとつひとつ丁寧に育てています。
暗記だけではなく、「なぜそうなるのか?」「どう考えるべきか?」を深く掘り下げる授業を通じて、生徒の本当の学力を鍛えています。
未来は変わります。でも、「地道に学ぶ姿勢」と「学ぶ力」は変わりません。この夏、いま目の前の課題に本気で向き合うことが、将来の自信になります。山手学院は中1・中2のみなさんを、全力で応援しています。
山手学院 学院長 下村 秀一