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HOTLINE202507 室長が行く 川越女子高等学校
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2025/07/26
HOTLINE202507 室長が行く 川越女子高等学校

SCHOOL DATA
埼玉県立川越女子高等学校【県立・女子校】
住所:埼玉県川越市六軒町1丁目23
電話:049-222-3511
アクセス:
 東武東上線「川越市駅」より徒歩約5分
 西武新宿線「本川越駅」より徒歩約8分

受け継がれる「川女魂」が育む、高みを目指す3年間

今回は川越市にある埼玉県立川越女子高校を訪問し、校長の西野博先生にお話をうかがった。川越女子は明治39年(1906年)に、川越町立川越高等女学校として創立されてから数えて、今年度で120年目を迎える、県西部では抜きん出た歴史と伝統を持つ女子校だ。校内には、明治45年に造られた旧校舎である明治記念館があるなど、歩んできた歴史の重みを感じることのできる施設も現存する。これまでに3万人以上の卒業生を輩出し、地域の方々などからは「川女(かわじょ)」という愛称で親しまれている。

東武東上線川越市駅から徒歩5分、西武新宿線本川越駅から徒歩8分とアクセスも非常によく、県内各地の様々な地域からの通学者がいる。山手学院から進学する生徒も多く、この春も50名が川女生となった。

渡り廊下の自習スペースは川女の名物だ
渡り廊下の自習スペースは川女の名物だ。

女子校という環境の中での“真のジェンダーレス”

近年は女子校を共学化する流れもある中で、女子校という選択肢について西野校長は「入学後に『川女に入ってよかった。』という声は多く聞きます。なので、選り好みをせずに見てほしいです。」とおっしゃった。女子校には、女子校ならではの良き環境があり、先生方は授業でも今までの経験や研究をもとに、より川越女子の生徒に合った教え方をしているそうだ。

また、川越女子では、すべてのことを女子生徒が行うので、共学校では男子が行いがちなことも女子がこなす。西野校長はそこに「真のジェンダーレス」があると話す。性別に縛られない役割を果たすことが、今後の社会に羽ばたいていく中での大きな財産となる。

いまも活用されている明治記念館(川越市指定有形文化財)

20年目を迎えたSSH

川越女子はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されている。SSHとは、先進的な科学技術、理科・数学教育を通じて、生徒の科学的な探究能力等を培うことで、将来社会を牽引する科学技術人材を育成するための取り組みだ。川越女子のSSHの歴史は長く、初めて指定された平成18年から、今年で実に20年目となる。そのなかで培った研究や指導方法などは、大学や科学技術振興機構などから高い評価を得ている。中にはSSHの研究に惹かれて川越女子を志望する中学生もいる。1年生と2年生は全員課題研究があり、クラス内で10程度の班に分かれて課題研究を行う。また、多様な参加希望制のプログラムもあり、多くの生徒が参加する。

ポスターセッションなどの発表は完成度がとても高い。それらは日々の授業で行われているグループディスカッションやプレゼンテーションなどのアクティブラーニングの賜物である。川越女子のSSHでは、教科間連携を行っており、担当教科が異なっても教員同士の連携が強いのも特徴といえるだろう。

充実の進路指導・入試対策

令和6年度は国公立大学合格者数100名以上を達成した。現役進学率も88%と9割近くが現役進学を果たしている。その背景には、質と量の両方を確保した授業や授業外の進路指導にある。

川越女子では2学期制と65分授業が実施されており、効率のいい学習が行われている。また、土曜日も隔週で授業が行われており、学習時間が多く確保され高度な内容まで踏み込むことができる。また、教員同士が授業を見学し合って、授業の向上にも日々努めている。学習の柱はこういった工夫がされた授業となる。

授業外では、平日放課後や長期休暇期間などの進学課外補習、受験が近づくにつれて難関大学希望者に向けた個別補習や小論文の個別指導など、多種多様な対策が行われている。

進路行事も充実しており、学部ごとの進路ガイダンスや卒業生を招いての大学ごとのガイダンスなど、細分化しているため、自分の希望進路の情報を的確に聞くことができる。また、PTA主催で保護者のための進路勉強会も行われる。1・2年次2回、3年次1回の計5回行われ、多くの保護者が参加する。3年次の進路勉強会には、卒業生がきて、生徒の目線での受験に対する注意事項などを話してくれる。自分の子どもに近い年齢の大学生からの受験の実体験は、保護者にとって貴重な機会だ。

自習室は渡り廊下と異なりエアコンが効く。

生徒が主体となって行う学校行事

川越女子の学校行事は生徒が主導となって作り上げていくのが特徴だ。各行事で実行委員が中心となって運営を行う。

第一考査後の6月上旬に行われる体育祭は縦割りの団になっており、上級生と下級生の親交深まる機会となる。華やかで特に盛り上がる応援合戦では下級生と上級生が一緒になって応援を作り上げる。ここでの交流が川女生の先輩に対する憧れを抱く大きな一因となる。

毎年9月上旬に行われる紫苑祭では校外から多くの来場者が訪れる。昨年は10000人近くが来場し、コロナ禍以前の水準に戻りつつある。紫苑祭では、コロナ禍を経ての試行錯誤があった。不要であった部分は簡略化を行い、その中でも必要なものは今まで通り行い、運営をよりスムーズに進める工夫を行った。このように、伝統を守るだけでなく、生徒が主体的になって考え、その時に合わせて学校行事をより良いものへと発展させている。

活発な部活動

川越女子の部活動では、活動時間は2時間程度、完全下校時間を19時とし、帰宅後の勉強時間が確保できるようになっている。限られた活動時間の中で、生徒たちは何ができるかを考えながら、日々の活動に励んでいる。また、西野校長は、川越女子の部活動の特徴として、みんなが頑張っているから自分も頑張れる、そういったなかで中学生のときには結果が出なかった生徒も高校では伸びる場合がある、ということを挙げられた。一昨年度には、運動部では陸上競技部がインターハイ出場、文化部では書道部やカラーガード部などが全国大会出場を果たしており、限られた時間の中で結果を出している。

50mプール、体育館、講堂、グラウンド、弓道場、駅に近い立地ながら施設は充実している。

「楽じゃないけど、楽しい」3年間

最後に、西野校長にどんな生徒に来てほしいかを伺うと、「色々なことに興味を持っている、高校で様々なことをしたい生徒に来てほしいです。」とおっしゃった。また、「川女では色々なものを用意しているので、その中で本当に好きなものを見つけてほしいです。」と続けた。

また、西野校長とのお話の中での、川越女子に対する「忙しいけど、楽じゃないけど、楽しい学校」という言葉が印象に残った。取材の後に校内を見学させていただいたときにすれ違った川女生の表情はみな晴れやかであった。学校生活が充実している何よりの証拠だ。川越女子での3年間を通して、様々なことに挑戦したいと思っている女子生徒諸君は、実際に足を運んでみてほしい。

図書館も人気の自習スペースだ。

【川越本部校 室長 高橋功史】
SSH指定校としてハイレベルな研究に取り組む機会が充実しているほか、女子校ならではの強みを活かした大学進学指導・学校行事・部活動など、非常に魅力的な学校だと、あらためて感じました。

【新河岸校 室長 村山祐磨】
伝統と歴史を感じる校舎ですが、生徒の皆さんが丁寧に使っているのが伝わってきました。やりたいことを見つけ、それに打ち込める、素晴らしい環境だと思います。ぜひ、紫苑祭にも足を運んでみてください。

川越女子高校では8月9日(土)に、ウエスタ川越の大ホールにおいて「第2回 生徒による学校説明会」を開催します。イベントの名称にあるように生徒が中心となった学校説明会ですので、川女の生徒のパワーが感じられる貴重な機会となるでしょう。川女を目指す方はもちろん、少しでも興味のある方には、参加をお勧めします。事前申し込み不要のイベントです。詳しくは高校のホームページをご覧ください。

川越女子高等学校ホームページ https://kawagoejoshi-h.spec.ed.jp/

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