確信を持って自分の目標を持とう
Hold on to your purpose affirmatively!
なぜ、君は学習から逃げてしまうのか?
なぜ、君は学習が苦手なのか?
学習は、本来、進んで取り組みたくなるものであり、誰でも得意になることができるものであるのに、
なぜ、君は学習から逃げ出し、自分から苦手になってしまうのか?
学習に直面したとたん、暗い気分に落ち込んで、学習しない理由ばかりを探していたのでは、まったく前に進めない。
学習の根幹は、「学びたい」という気持ちである。「学びたい」から、進んで学習に取り組むことができる。そ
して、「学びたい」気持ちは、いつも積極的なものであるから、学習効果がきわめて高い。学習方法が正しければ、
必ず学習は得意になる。
ところが、教科書やテキストを手にしたとき、顔色が曇る生徒たちがいる。どうやら脳の扁桃体がアラームに
なって、嫌な気持ちを引き出してしまっているようだ。
どういうことかというと、たとえば、過去に、学習に関して、誰かから酷く叱られた経験があると、
そのとき「嫌だ!」と思った記憶が、言語的に(論理的に)処理されないまま、
学習=「嫌だ!」という状態で脳に刻みつけられてしまう。
これがトラウマと呼ばれる心の傷で、ふだんは意識されていないのに、教科書やテキストを手にすると、
学習=「嫌だ!」と扁桃体がアラームを発する。そして、嫌な気持ちになっているあいだ、学習をつかさどる脳の海馬という部分の働きが急速に鈍る。「嫌だ!」という気持ちの生徒は学習できない。
(始末が悪いことに、この「嫌だ!」は非言語であるから、どうして嫌なのか、その生徒は説明することができない)
もし、酷く叱られたとき、「これは僕が悪かった。お母さんはテスト結果を楽しみしていたのだから、きちん
と学習して、お母さんを喜ばせるべきだった。お母さんは、僕の将来のことを真剣に考えてくれている。今回のことを反省して、次回はしっかり学習しよう」と、目の前の事態を論理的に処理していたなら、学習を嫌うようにはならない。
じつは、学習自体に関しては、絶対に叱るべきではない。「どうしてできないんだ!」と怒鳴って、怖い顔で
睨みつけることは、ただ子どもを学習嫌いにするだけである。その子どもは、学習やテストのたびに、その怖い
顔を呼び起こし、「嫌だ!」という気持ちを強めてしまう。(残念ながら、君が叱られている場合、相手が叱る理
由を考えるのだ。そうすれば、学習自体を嫌になることはない)
誰でも、学習はできるし、必ず得意になることができる。自分自身の目標を持つことができれば、学習の方向
も心の置き所もしっかり定まる。学習から逃げない方法も、学習を苦手にしない方法も、かんたんにいえば、同じである。
「確信をもって自分の目標を持つこと」
何度も考えて、「これが私の目標だ」というものを持つことができれば、学習から逃げることも、苦手になることもない。
本当に行きたいと思っている学校に合格するためには、学習は、「取り組まなければならない」ことではなく、
どうしても「取り組みたい」ことになる。
2016 年が、君にとって、大きな成長の一年になることを願っている。
学院長 筒井保明