自分の目標を思い描こう!

You must dream your way.

  寝ても、覚めても、自分の目標のことを思い描いている。いつも希望に満ちあふれていて、夢中でなにかに取り組んでいる。受験生であっても、自分の目標に向かって、自分の意志で一生懸命に取り組んでいる生徒たちの顔は、苦労の影など少しもなく、引き締まって輝いている。
 中学受験生でも、高校受験生でも、大学受験生でも、そんな生徒たちと接するとき、「自分の目標に向かって全力で取り組むことは、自分の内側から可能性を引き出すことにほかならない。だから、彼らは輝いているのだ」という思いにとらわれる。
 じっさい、そんな生徒たちを見てもらえれば、わたしのいうことが大げさでないことがわかるだろう。現在の取り組みに自分の意志がまっすぐに通っているから、彼らの学んでいる姿はきれいなのだ。もし自分の意志でなく、どこかの誰かに命令されたのだとすれば、彼らの姿や表情に弛みや翳りが見えてしまうだろう。受験生のだれもが、全力で自分の目標に取り組んで、大きな可能性を引き出すような学習ができることをわたしたちは強く願う。
 さて、進学指導が中学校や高校でも本格化する。
 志望校選択は、本来、自分の将来を考えて、自分にふさわしい学校を選ぶことだ。
 ところが、多くの人たちは、君の「現在の学力」から判断して、君に学校選択を勧めるかもしれない。なるほど、受験まで数カ月ともなれば、どうしても現状を基準にしたくなる気持ちはわかる。
それでも、やはり、志望校は、君の将来を前提に選ぶべきである。君の将来につながる学校は一つではないから、第一志望校、第二志望校、第三志望校…と、あくまで君の将来につながる学校を選んでいく。
 君の可能性は、現在の君より大きいのだから、現状にとらわれてしまうと、判断を誤ってしまうだろう。中学受験や高校受験では苦戦したものの、入学した学校で学力をグングン伸ばし、大学受験で第一志望校に合格している生徒たちは本当にたくさんいるのだ。彼らの共通項は、中学受験や高校受験を最終目的とせず、自分の将来を目標にしたことである。将来の目標を見定めていたので、それぞれの中学や高校に入学後、抜群の成績をおさめて、いろいろな中学や高校のパンフレットで成功の秘訣を語ったりしている。以前、星野学園のパンフレットに、一橋大学、お茶の水女子大学、 慶応大学に進んだ生徒たちが並んでいて、三人とも指導した生徒で驚いたことがある。彼女たち(また保護者)は、目先のことにとらわれず、将来を考えて、いくつか学校を選択していた。個性に合うこと、通学時間がかからないこと、学習時間が確保できることなど、さまざまな検討の結果、 星野学園を志望校の一つに選んだ。
 受験は、「少年よ。大志を抱け」が基本である。現在の学力を基準に学校を選ぶのではなく、自分の将来にふさわしい、合目的的な学校を選ぶべきだろう。
 君の「現状」は、過去によってもたらされたものにすぎない。君は未来に向かう存在であり、これからも目標に向かって成長する。「現状打破」が、君の毎日なのだ。
 小さな目標でも、大きな目標でも、人は目標に向かって行動を起こす。
 本気の目標がないとき、君の学習は散歩のような状態で、まだまだ道草を食いがちである。
 本気の目標があるとき、君の学習はマラソンのような状態で、まっすぐにゴールに向かう。
 志望校を決めるとき、まず自分の進む道を思い描いてみよう。

学院長 筒井保明